秋の霧ヶ峰の平均風速は、5~7m/s
霧ヶ峰の9・10・11月における平均風速を紹介。1944(昭和19)〜1946年(昭和21年)の古い観測値ですが。
9月 | 10月 | 11月 |
6.7m/s | 7.4m/s | 7.4m/s |
これは、車山の山頂、吹きさらしの場所にあった霧ヶ峰測候所によるもの。
このデータによれば、9月の平均風速は6.7m/s。10・11月は7.4m/s。月の平均値だから、季節がら台風の風も含まれていると思われる。因みにこの観測期間の9、10月の最大風速は47.7m/s。
車山の山頂の平均風速が6.7m/sや7.4m/sとすると、霧ヶ峰では、9月ならだいたい5〜6m/s、10・11月なら6〜7m/sといったところだろうか。
風速5~7m/sの風の吹き方
風速5〜7m/sというのは、どういった風の吹き方かというと、
「木の葉や細い枝がたえず動く。旗がはためく」のが5m/s。
「砂ほこりがたち、紙片が舞う。小枝が動く」のが6m/sとか7m/s。(「気象庁風力階級」による)
日常の生活で感じる感覚でいうと、「木の葉や細い枝がたえず動く。旗がはためく」なら「強くも弱くもない風」という感じ。
「砂ほこりがたち、紙片が舞う。小枝が動く」は「そこそこ強い」という感じかと思う。
因みに、木枯らしは「北寄りの風で風速8m/s以上」が条件だから、そこまでではないわけだ。
9月にして東京の師走の寒さ
では、秋の霧ヶ峰で風速5〜7m/sの風に吹かれるとはどういうことか。
車山肩の9月の平均気温は13.5℃(※1)。風速が1m増すごとに体感温度は1℃下がるので、ここに5m/sの風が吹くと、体感温度は8.5℃となる。
2018年の東京の12月の平均気温が8.3℃だから、「木の葉や細い枝がたえず動く。旗がはためく」風で、霧ヶ峰(車山肩)では9月にして体感的には東京の師走の寒さと同じになるということだ。
10月なら平均気温は6.8℃(※2)。6m/sの風で体感温度は、0.8℃。
11月だと1.6℃(※3)。7m/sの風なら体感温度は、−5.4℃に。
車山山頂なら計算上さらに低くなる。
秋の風吹く霧ヶ峰、侮ってはいけない。
◆(※1〜3) :諏訪特別地域気象観測所の観測による1981~2011年の諏訪市街の平年値をもとに気温の減率を用いて算出。霧ヶ峰 9・10・11の気温と、日の出・日の入り時刻参照。
◆気温の減率については、霧ヶ峰の気温を自分で予想する【夏の気温編】で。